色メガネ
人の性格というのはつくづく分からないと思う。
その人がいったい何を優先して、どんなときに怒って、何を考えているのか。
まったく分からない。
見た目で怖そうな人でも、物腰が柔らかかったり、でも心の奥底では怒っているのかもしれない。
本心を表にしている人は少ない。
かくいう自分も何を考えているのか分かりづらい人の一人だろう。
そんなこと、家族くらいしか分からないと思う。
その人の性格を知るためにはどうするのか。
こちらのパーソナルな部分を開示すれば、相手も開示してくれるとか。
これは一つの方法でありだと思う。
失敗とか愚痴とか嬉しかったこととか、感情の揺らぎを相手に見せる。
相手はそれに対して感情が揺らぐだろう。その反応で、相手がどんな考え方をする人か分かる。
こんなことで失敗したんだ、と話して、
そんなやり方だからだ、こうしなきゃダメだ
という人なのか、
それは大変だったね、そういうこともある
という人なのか。
その他の方法として、その人の挙動を観察する
というのもある。
分かりやすい人だと、
貧乏ゆすりをしている人。
イライラしやすい、せっかちということがある。
目線が伏せがち、キョロキョロする人。
自分に自信がない、対人関係に不安がある。
そういう人ばかりではないけれど、抑えられなくて、ちょっとした行動に出てしまう、そんな傾向は確かにあるのではないか。
ここまで書いていても、人の心を知るのは難しい。
いかに自分が色メガネで見ているか。
社会人になってとってもよく分かった。
人によっては、すごく深いところまで考えている人もいて、びっくりする。
みんながみんな、そんなことを考えながら人と接しているかというと、完璧には無理だ。
みんながお互いの性格を完璧に把握していたら、争いどころか交流自体が希薄な世の中になっているだろう。
相手のことは完璧には分からないから、自分の価値観と常識を組み合わせながら、自己主張し合う。
どこか常識から外れたり噛み合わないところから、深い交流や争いが生まれる。
それはそれでいい。
ということは、相手の性格を知ろうとすることは良いことであるが、完璧に知ろうとしなくてもよく、それよりは自分の価値観をしっかりともつべきだということか。
性格が分からないというのは、自分自身にも当てはまる。
自分で自分の性格が分からないということがある。価値観が無い、薄い。
自分との対話が足らないのか、
自分の心にあまり耳を向けていなかったからなのか、よく分からない。
価値観があるけど分からないのか、本当に無いのか。
どうしたら心の声に気付けるのか。
心の声を聞ける環境、時間を増やす。。
具体的な話はまた次にしよう。