ブレイン・フォグ

昔(昔といっても小学校くらい昔)は頭の中がクリアで、物覚えが良く、受け答えもテキパキとできていたように思う。

 

それが高校、大学、社会人になるにつれ、頭の中に靄がかかったような、蜘蛛の巣に覆われているような、そんな鈍重な感覚が日常になってしまっている、そんな気がしていた。

 

この感覚は何だろう、その原因は何だろうと調べてみると、

ブレイン・フォグ

という状態があると知った。

 

慢性疲労症候群CFS)というのが正式な呼び名で、通称ブレイン・フォグ(脳の霧)というみたい。

 

ブレイン・フォグとは、思考の混乱状態のことで、例えて言えば、今までしっかりと合わさって思考の塔を形成していたブロックが崩壊してしまった状態であり、思考はバラバラ、筋道など立てられるはずもない。

 

文章を書くことや読むこと、認識することもできない。テレビや本の内容を追うことができなくなる。

 

適切な言葉を探すこともできず、コミュニケーションが取れなくなる。

 

また、こういった症状に関連して、離人症のような感覚になる人もいる。

自分が薄い紙のように感じられたり、自分が自分でないような、現実感がないような。

まるで薄いビニール袋に自分が覆われているみたいな。

 

ブレイン・フォグを改善する方法は、

思考の交通整理を行う物質であるドーパミンを抑える薬を服用したり、認知症の薬が有効だとあったりしますが、

よく解明されてはいないみたいです。

 

手頃で害の少ない改善策としては、

・還元型コエンザイムQ10を服用する(本当に効果があるのかはよく分からないが、脳のエネルギーを作り出す手助けをしたり、ビタミンEを回復しストレスに強くなる)

 

・食生活を見直す

カロリーを抑える。つまりは腹八分にすることで満腹状態にあるような頭がボーッとすることを無くす。(しかし、必要な栄養素は取るべきで、絶食しろとか食事を抜けということではない。食事の量や質を見直す。)

 

マインドマップをつくる

頭の中でしていた整理を紙面上で行い、整理する。頭に浮かんだことを紙に書いてゆき、言葉と言葉を関連させていく。1枚の紙が埋まるころにはかなり頭の中がスッキリしていると思う。

 

・睡眠を見直す

思考の整理に睡眠は深く結びついている。適切な睡眠が取れているのか、改善をはかることは大切である。睡眠が足りていない、睡眠を取りすぎている、睡眠の質が悪い、睡眠の環境が良くない、、、。

 

・適度な運動

思考のパズルがバラバラになった状態から、運動(有酸素運動)はその散らかったパズルをゴミ箱と段ボールに入れてくれる働きがあると思う。

要らないものはゴミ箱に。必要なものは一時的な収納箱に。

運動によって脳内の血流が活発に流れ、毛細血管が鍛えられる。細胞の新陳代謝が行われ、思考回路がリフレッシュされ、より強固にリビルドされるように思う。

 

ほとんどが健康的な生活のために一般的に用いられる方法である。

 

 

ここまで書いてきて思うことは、

ブレイン・フォグとは、今の生活習慣が自分に合っていませんよ、という警告が現れた一例なのかもしれない。

 

さらに言ってしまえば、自分のそもそもの能力が足りなかったり、昔はもっとデキたと美化しているベースに、ちょっと疲れが出ていて複合的な原因から出来た状態なだけかもしれない。

 

ブレイン・フォグというカッコいい名前で呼んでいるけれども、自分の場合、ただ単に、

あなたの脳が疲れていますよ、もっと余裕のある生活をしてください

ということに過ぎないのでは。。