誤解されない話し方

誤解されない話し方 説得力より納得力 梅田悟司 講談社+α新書出版
を読んだので感想を。

会話というものは誤解だらけ。
立場や性別、気分は人それぞれ。
皆が同じ考えに至ることなんてない。

そんなことを頭に置かずに、自分の意見を強引に通す人、相手の意見に従ってばかりの人がいて、常々会話で損している。

両者が納得できるWinWinの関係を気づくためには、どういったことが効果的か。

まずは聴く姿勢が大切としている。

伝えたいときほど、相手の主張を聴き、何を欲しているのか理解することである。

そこを汲み取って、
「なるほど、〜ということですね。〜〜〜。」と正しく反応すれば、
この人は分かってくれている、となる。

その上で、相手に答えやすい質問や、上手い接続詞を使ってみて、会話が流れるようにする。

具体的には、
「私は〇〇と思います。」という主張に対し、

「なるほど、私はこう思っていますが、いかがでしょうか。」と返せば、

「それは違いますね。先ほどもお話ししましたが、、、」となるだろうから、

「なるほど、私はこう思っていますが、少し違うみたいですね。」と返せば、

「そうですね。なぜそのように考えたのですか?」と会話が発展しやすくなる。
YESを引き出す質問である。

ちょっとの違いで可能性が広がる。

接続詞についても、
「しかし、けれども」を使うと、相手の警戒心を煽ってしまうため、
「では、すると」を使用して反論の強さをやわらげる。

様々な接続詞の活用法を試みることも有効であるということである。

また、文末、結論をあやふやにしないことは心がけていきたい。

解決策を後回しにしがちだが、
「専門部署に相談した方が良いと思います」「〜に問題があるということですね」
といったように、課題や問題、約束をその場で浮き彫りにするべきである。


また、提案をする際には、松竹梅の3パターンを示すことも有効。

松:クオリティを最大化、コストを犠牲
竹:重要なクオリティは担保し、コストとのバランスを図る
梅:コストを最小化、クオリティを犠牲

結果的に、竹が選ばれやすくなる。


また、本筋でないことは譲ることも重要である。
本筋とは、正しいか正しくないか、だ。
好きか嫌いかなんてことは譲るカードとして交渉に使えば良い。

しかし、正しいことからはブレないこと。

あとは、大差で勝たないこと。結局遺恨が残って得にならない。

これは私には難しいが、
笑っているような、会話をやわらかにする声を心がける。
ユーモアを常に忘れないようにする。

と、ここまで書いたけれど、
ごく普通のことが書かれていると思う。

しかし、実演するとなると、なかなかに大変そうだ。

こんな教科書のとおりには話を運べない。
時間や経緯、背景、人数などによって、会話は例外だらけだからだ。

実演あるのみだろう。。